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PH4.4-7

バス通学経過報告

木曜日に新しい学校での新学年が始まった。Eにとっては新しい人生。

先週、初日までにバスの通学定期が届かなかったので車で送って行こうということになり、木・金と朝は車(オット運転)で学校まで行った。帰りは両日ともワタシが市バスとメトロを乗り継いで学校まで出向き、一緒に通学バスに乗って帰宅。最初の一週間ほどは保護者の同乗が許されているのだ。

週末のうちに定期が届くかと思ったのだが届かず、しかしバス通学には慣れてもらわないと困る。今朝は初めてだったこともあるのでワタシが一緒に乗って学校まで行った(一緒に乗っている保護者は他にも三人)。ふたり分の切符を買うことになってしまったが仕方ない。他にも切符で乗っている子供は何人かいたので、定期の郵送が遅れているのかもしれない。

明日火曜日も一応学校まで一緒にバスに乗る予定。まだ二日目だし。しかし、木曜日からは、朝は独りでバスに乗せるつもり(水曜日は学校お休み)。本人も、今朝「明日も一緒に来てね。木曜日からは独りで大丈夫だと思うから」と言ってたし。


今のところ通学バスのバス停までが遠いので、そのせいもあって通学の時間は去年までの「徒歩7分」に比べるとものすごーく長い。朝は、バス停まで子供の足で急いで歩いて15分。バスを待って10分(通学バスに乗り損ねたら通常の市バスとメトロを乗り継いで行くしかないので、もう絶対遅刻間違いなし。だから早めに行かなくちゃ)。バスに乗ってる時間が25分ほど。片道合計50分ほどの旅である。学校でバスを降りてEに「行ってらっしゃ~い」のチューをしたらメトロの駅まで歩いて、そこからメトロと市バスを乗り継いでホテルまで戻る。これがまたドア・ツー・ドアで50分ほど。

午後は、ホテルの近くからバスに乗り、途中でメトロに乗り換えて、降りるメトロの駅最寄のバス停のバスの時間がうまく合えばバスを待ち、そうでなければ15分ほど歩いて学校まで、全行程これまた50分。児童と保護者で大混雑の中でEを見つけ、自分たちの乗るバスを探して発車を待つこと15分。バスに乗っている時間が25分。帰りは疲れていてバス停からホテルまでの全行程を歩かせるのが可哀相なので(帰りのバス停は川の向こう側で、橋を渡る分だけさらに遠いから)、乗り換えできるバス停まで歩いて行き(これが5分)、そこから別のバスで5分。ホテルを出てからホテルに戻ってくるまで、往復で2時間かかる。

つまり、現在のワタシ、送り迎えに一日4時間近く費やしているのである。ひええええ。早く独りに慣れてもらわなくちゃ。


EはEで大変そう。先週は「一日が長いよ~」と疲れた口調で言っていた。ホテルに着いて手を洗って、さあおやつを食べようと思ったらもう5時半なんだもん。でも水曜日学校に行かなくてもいいから、週に四日、頑張って通おうね。



気になっていたバスの運転手さんは、行きも帰りも一緒の人。金曜日の帰宅バスで、こんなことがあった。我々が降りるバス停はお迎えの保護者だけでなく乗り換えなどで人が沢山いるバス停なのだが、そのひとつ前の誰も待っていないバス停で児童が三人降りようとした。三人のうち二人は日本で言うと三年生か四年生くらいで、すんなり降ろしてもらえた。ふたりとも、降車するとさっさと歩き始める。ところが最後の一人に運転手さんからストップがかかった。Eより頭ひとつほど背が低く、見た感じ一年生か、背の高い年長さんか。

以下、言葉は全く分からなかったが、ジェスチャーも含まれていた会話の内容は明確。

運転手:ノン、ノン、君は降りちゃだめ。お迎えの人はいないの?
児童A:(バス停を指差しながら)ここ、僕のバス停だよ。いつもここで降りるんだよ。(とかなんとか言いながら実際降りようとした)
運転手:ノン、ノン、ノン、ノン。(と児童Aと二言三言やりとりをした後)連絡帳を見せなさい。

学校と保護者の間の通知に使われている連絡帳の第一ページに、家の電話番号や保護者の携帯電話の番号が書かれているのだ。その番号をみながら自分の携帯からダイヤルしはじめる運転手さん。

そこへ、先に降りた二人のうち、ひとりが戻ってくる。お兄ちゃんだったのか?お兄ちゃん、運転手さんに話し始める。運転手さん、お兄ちゃんに何か言う。「この子は君の弟なのか?」とかなんとか聞いたようである。児童B、「ウイ、ウイ」とうなずきながら運転手さんになんだか一生懸命説明している。

運転手さん、簡単には児童Aを降ろそうとせず、児童Bを尋問するようにみっつよっつ質問をする。最終的にこれはOKと判断され、児童Aは降ろしてもらえて、歩き始めた児童Bの後を追いかけて行った。


と、この経過からワタシが学んだことは、この辺の子供たちは、小学校中学年くらいで自分のことは自分で責任持てると判断されているのかもしれないなということ。その辺、八歳以下の子供は独りにさせてはいけない、十二歳以下の子供に八歳以下の子供の世話を(成人の監督なしで)させてはいけない、などということが法律で決められているアメリカとは違う。

アメリカではとにかく児童保護法が厳しくて、それはもちろん子供たちを犯罪や虐待から守るのが目的なのではあるが、しかしそれは子供たちが自分たちだけで色々冒険できないということでもあって、そうなると、それはすなわち自己責任意識や防衛技術の育つのがそれだけ遅れるということでもあるのかもしれない。過保護になってしまう可能性大ありだもんな。


…な~んて、読み過ぎ・考え過ぎなのかもしれないけれど、確かに過保護気味であるワタシは、手綱をもっと緩めないとうちのムスコはここではやっていけないかもしれないなぁと思った週末であった。



…あっ、もうお迎えに出ないといけない時間だ!それでは、また!
by cocopuff1212 | 2009-09-07 20:11