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PH4.4-7

かご

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少しずつ、でも着実に増えていく買い物かご。


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フランスで市場に行くとみんなマルシェかごをぶら下げている。日本の本や雑誌を読むとそういう印象を受けるが、実はまさしくその通りであった。ほんとにみんなぶら下げてます、買い物かご。あまりにも期待通りでおかしいくらい。

しかも、おしゃれだから持ってるわけではないようで、年配の人ほどかご率が高い。



ちなみに、買い物に持参するマイバッグというと、アメリカではがっしりしたトートバッグか、たたんで車の中に置いておける布のバッグがほとんど。ワタシもスーパーに行くときはこういうバッグを使っていた。

フランスでは最近リサイクルされたペットボトルで作られたバッグが流行のようで、若い人の場合、市場へ行く際にかご以外のチョイスというと、布よりこの手のバッグを選ぶことが多いみたいである。

だけれど、やっぱり圧倒的に多いのはかごの人。ぼろぼろになったのを大事そうに使っているおじいちゃんやおばあちゃんも沢山。


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こっちに来る際アメリカからトートもスーパー用マイバッグもいくつか持ってきたので、フランスでかごを買うことはないと思っていた。可愛いのは分かるけど、必要ないなと。が、リヨンで実際市場へ通うようになったら、なんで買い物かごを使う人が多いのか納得してしまった。

市場へ行くと、あっちの店でこれ買ってこっちの店であれ買って、後から買ったものの方が重いからさっき買った桃を出してこのキャベツを下の方にいれて桃はその上に乗せて...と入れたり出したりが多い。肩にかける布のバッグだと、ものの出し入れが結構面倒なのだ。いわゆる買い物かごは口が開いたままなのでその点便利、しかも地面に置いて手を離しても立つのである。

L.L.ビーンのトートみたいなバッグだと地面に置いてもしっかり立つが、これにも弱点がある。フランスで市場へ行ったらすぐに分かるが、市場が立っている最中の地面って、結構汚いんである。つぶれた野菜や果物がいっぱい落ちてるし、ワンちゃん連れてくる人も多いのでワンちゃんの落し物もあるし。そーゆーところに白い布帛のバッグを置くわけにはいかないのである。

かごはその点、汚れてもざ~っと水で流してお日様に当てて干せばおしまい。実に理にかなっているのだ。


そんなわけで、中くらいの大きさの買い物かごを最初に買って、それだと買い物の量に間に合わなくなったのでもうひとサイズ大きめのを買って、次はポットラックの料理を持っていくのに細長い底の買い物かごだとお皿が入らないので丸くて大きい底のかごを買って、それがあまりにも便利だったのでちょっと違うサイズのをもうひとつ買って...と、どんどんかごが増えていく。

なんだか、オスメス一対の鳥を飼い始めたらあっというまに鳥の大家族になってしまった、そんな感じである。これでも一応、そのうちまた海を越えた引越しをするので、なるべく買わないようにしてるつもりなんだよ。



毎週最低三回の買い物に使うかごは、玄関入ってすぐのところで常時スタンバイ。それ以外のかごは、本やおもちゃ、郵便物なんかの整理に大活躍。必要な際に中のものを出して使う。ごく小さいやつは結構出番が多くて、これに水とおやつを入れてムスコのお迎えに行ったり、自転車のムスコに付き合って公園に行く時に、本と携帯電話と飲み物を入れて行ったり。


ワタシがまだ小学校に上がる前、確か母も買い物かごを持って食料の買出しに出ていたのではなかったかと思う。こぎれいなスーパーマーケットがまだなくて、野菜は八百屋さんで、お肉はお肉屋さんで買っていたような、買ったものもビニール袋じゃなくて新聞紙に包まれていような、そんな土地と時代ではなかったか。

かごを持って歩いて市場に出かけるとなんとなくノスタルジックな気分になるのは、自分の子供時代と若かった頃の母を無意識に思い起こしているからかもしれない。




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by cocopuff1212 | 2010-06-08 04:32