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PH4.4-7

春休みプロヴァンス旅行レポート・そのよん アルル カマルグ

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なかなかまとまらない南仏旅行のレポート。薄い内容と無駄に多い写真で、もうしばらく続きます。





この日、南仏に来てからすでに三日目だったと思うのだけれど、



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朝の食卓でオットがいきなり「あ、スタンレーのことすっかり忘れてた」。



スタンレーについての注釈は長くなるので記事の最後にまわすが、聞いてみたらこのスタンレー、我々がフランスに来てすぐに、テキサスに住む仕事仲間のお嬢ちゃまから託されていたのであった。

そのお嬢ちゃまからの(彼女筆ではなく、スタンレーが書いたことになっている)手紙を読んだら「E君、パリに行くんだってね。ぼくエッフェル塔に行ってみたかったんだ~。連れて行ってもらえるなんてうれしいなあ」とか書かれている。

…預かってもう九ヶ月経ってるんじゃん…。



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そんなわけであわててスタンレーをアルルまで連れて行き、あちこちで写真を撮る。スタンレーが旅行した際の記念写真という設定なのだが、この日撮った写真はスタンレーと一緒に我々、特にムスコがしっかり写ってるものが多い。これがワタシにとっては意外なプレゼントとなった。

というのも、普段はブログに載せようと思って撮っていることが多いので、うちのファイルにある写真には家族がちゃんとカメラ向いて写ってるものがほとんどないのだ(…)。撮ってるのはワタシだから、もちろん自分は写ってない。



この日と翌日はオットとムスコが率先して写真を撮ったので、ちゃんと顔が写ってるものや珍しく自分の写ってるものが手に入ったというワケであった。


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古代円形闘技場の中と外で、しっかり記念撮影。


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(横長写真練習中) ←しつこい。


ここはぐるっと回ってちょっと上に登って、ちょっと下に降りたらもうおしまい。円周ぐるりのどこを見てもおんなじ~だったのである。中央の舞台(っていうのか、実際に闘技が行われた)部分まで行くことができたら面白かったのだろうが、一周する前にもう飽きた(爆)。



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円形闘技場を出た後、オットとムスコにはふたりで適当にやってもらうことにして、独りでアルル・ファン・ゴッホ財団のギャラリーへ向かうことにした。



あの有名な黄色い家があったのはここアルルの街で、ここでゴッホは実に沢山の絵を描いている。心を病んで奇行が増え始めたのは、この街に住んでいた時からであった。


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そのゴッホが歩いた路を歩き、彼が描いた場所を自分の目で実際に見てみたかった。ガイド付きでゴッホの足跡をたどるツアーなんていうのもあって、参加してみたかったのは山々。


しかし、一時間半の自由時間では所詮無理。潔く諦める。その代わりといっちゃなんだが、このギャラリーで、ワタシと同じようにゴッホに思いをはせるアーティストたちの作品を楽しみたいと思ったのだ。


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大きなギャラリーではないので、あっという間に全部観終わってしまう。ただ、非常にラッキーなことにここのギフトショップで、芦屋市立美術館三鷹市美術ギャラリーで2000年に催されたここのギャラリー作品の出張展示会のカタログ本が、たったの8€で売られているのを発見。オールカラー・全175ページの豪華なものだが、きれいな状態のものが一冊だけ残っていて、ワタシのために待っていてくれたような気がした。もちろん即お買い上げ。

もう一冊、ゴッホの伝記も購入して、ギャラリーを後にする。


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観光案内所でもらった地図もガイドブックもオットが持って行ってしまったので、どこに何があるかも分からずiPhoneのGPSを頼りにぽつぽつ歩いていたら、


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ゴッホが一時身を寄せていた療養所に偶然行き当たった。ゴッホの霊が導いてくれたのか?

ここに滞在中、彼はここの中庭の絵を描いている。キャンバスに描かれた柱や壁の色・造園が、そっくり再現されていた。ここにじっと立って噴水や花を見つめる人多し。


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可愛らしいカフェがあって休みたかったのだけれど、時計を見たら集合時間!(修学旅行みたいだ)

のどが渇いているのを我慢して、集合場所へ急ぐ。


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この後車を走らせて向かったのが、アルルのちょっと南、カマルグ自然公園にある特別保護区域、Les Marais du Vigueirat


ここに行くのをワタシはずっと楽しみにしていた。なんでかというと、ここ数日街歩きばかりでオットとムスコに退屈させて悪いなあと(一応)思っていて、ここへ来れば絶対喜んでもらえるだろうと確信していたから。ででーんと広い自然保護区域で、いわゆる南仏のイメージをくつがえす、ちょっとびっくりするような所だと聞いていたのだ。さらに言うと、話に聞いていた野生の白馬に出会うのを自分でもすごーく楽しみにしていたのである。だって野生の白馬、ですよぉ。ああ、ロマンチック~(と目が星になっていた)。


多分ラッキーしないと見られないだろうと思っていた白馬は、公園の入り口に向かって舗装されてない細い路をがたがた走っていたら、あっさり登場した。それもこーんな近くに。うわ~、感動~。



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車や人の行き来には慣れているようで、柵越しに近づいてカメラを構えても動じない。じいいっと見ていたらお食事時間が終わったようで、親子連れでゆっくりゆっくり向こうの方に去っていった。優雅のひと言。


すでに夕方五時近くで案内所は閉まるところだったが、公園自体は日が落ちるまで開いているということだったので、中に入った。車は他にも沢山停まっていたが、散策中我々は他の誰にも出会うことがなく、貸切みたいでそりゃもう贅沢。



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板敷きの遊歩道が、子供でも楽しめるように色々工夫されて続いている。 ↑ここは背の高いすすきを利用した迷路。



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すすきの林を抜けたら、目の前がででーんと開けて、



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稲のない田んぼみたいに見えるところに、こんなものが。



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分かる? 塩の花。 Fleur de sel。

あれですよ、ほれ、あれ


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実はワタシ、カマルグって聞いてもガイドブックで見てもピンと来てなくて、野生の白馬のことしか頭になかったのだ。が、案内所のおみやげコーナーにこれが売られてて、それ見て初めて「あ、そうか、あのカマルグ!」と膝を打ったというわけであった。グルメな人、お料理するのが好きな人はとっくに分かっていたことでしょう。


田んぼみたいに見えたのは、確かに田んぼ、塩田だったのね。



ここには他にも同じような絵解きみたいな標識が沢山あって、ひとつを除いて全部分かったのだけれど、そのいくら頭をひねっても分からなかったのがこれ。


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これはいったい何なんでしょうか。お分かりの方はコメント下さい。正解者の中から抽選で一名様にカマルグのお塩ひとつぼ…と言いたいところですが、正解が何なのか分かってないので、プレゼントクイズ形式にするのはやめておきます。



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遊歩道は一周すると数キロの距離になるのだけれど、



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景色がきれいで見るものがいっぱいあるので、疲れないし飽きない。静かで、自分たちの声以外に聞こえてくるのは風の音と鳥の鳴き声だけ。


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なんだかよく判らないものもあったが、渋くてかっこよければ写真に撮っちゃう。


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この日は遊歩道を歩くのに完璧なお天気だったが、夏はかなり暑いに違いない。日陰がない部分も多いので、暑い時期に訪れるなら、帽子・日焼け止め・たっぷり水の入った水筒が必須。色々観察しつつ立ち止まりながらゆっくり歩いて、二時間あれば一周できるかと思う。



この日は実に心地よい疲労を感じながら帰途につくことが出来た。

自然に触れるって大切ね~。



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■フラット・スタンレーについて。
フラット・スタンレーというのは、題名がその名の児童書で、わけあってぺしゃんこになってしまった男の子スタンレーのお話。平たい体をハンディキャップにせず、逆手に使っていたずらしたり活躍したり、自分を封筒に入れて友達の所に郵便で送ったり、という筋書き。

1964年に出版されたこのお話を基にして、1995年に、カナダのある小学校の先生が作文の練習を目的にした課題を企画した。子供たちは、送る相手を選んで、紙で作ったスタンレーを同封した手紙を出す。受け取った側は、なるべく「ここはXX」と分かる場所でスタンレーの記念写真を撮り、返信を書いて送り返す。

この企画が、作文の練習に加えて地理の勉強になるというので、教師たちに大うけ。手紙を受け取るということが減ってきている昨今、子供たちにも大ヒット。誰が一番遠いところへスタンレーを送るかなんていう競争もされていたりするらしい。というわけで、北米のみならず、全世界あちこちにスタンレー・プロジェクトが広まった。

我々家族は、ハワイ・ワシントンDC・ロサンジェルスとメジャーな場所に住んできたので、親戚やオットの仕事仲間の子供たちからスタンレーを受け取ることしばしば。先生によって課題の出し方が様々で、これが面白い。たとえば、送られてきたスタンレーは「裸」で、その土地らしい洋服を着せてあげて下さいとか、スタンレーがどんなもの食べたのか記録して下さいとか。

スタンレーと記念写真を返送するだけでなく、ちょっとしたおみやげや記念になるものを同封するのも楽しみの一つだったりする(もちろん義務ではない)。

ちなみにワールド・トラベラーのスタンレー、全世界ありとあらゆるところへ足を伸ばしていて、ホワイトハウスはもちろん、スペースシャトルですでに宇宙にも行っている。
by cocopuff1212 | 2010-05-18 16:28