人気ブログランキング | 話題のタグを見る

PH4.4-7

悲しい週末

金曜日の夕方、LA市内から我々が住んでいる方面へ走っている線路で、貨物列車と通勤電車の正面衝突事故があった

貨物列車の方は機関車二台貨物十七台、通勤電車の方は機関車一台客車三両で、重量から言ってLos Angeles Timesの記事どおり“An unfair fight”。貨物列車側の機関車二台だけでも、通勤列車全両分の二倍の重さがあったそうだ。

衝突の衝撃で通勤電車側の機関車が客車の一両目に押し込まれる状態になってしまったのだが、時速130キロのインパクトで客車と同じ大きさの鉄のかたまりが客車の中にピストン状態で入ってきたらどうなるか、想像するのも恐ろしい。

今朝のL.A. Timesには、「通勤電車の最終地点であったMoorpark駅には、何十台もの車が帰ってこない運転手を待っている」と書かれてあった。この駅はうちからそんなに遠くなくて、ここから電車通勤している人はワタシの知ってる人の中にもいるかもしれない。

現在確認されているだけでも死者の数はすでに二十五人。客車内の破壊状態がひどく、インパクトでもぎとられた椅子や金属部品にはさまれてしまった人たちの救助が思うほどはかどっていないことが、昨日の朝刊には書かれていた。今日の朝刊の記事もすべて読もうと思ったが、怒りと涙で読めなくなってギブアップした。


こういうあってはならないことが、どうして起こるのか。通勤電車のMetrolink社は、きのうの土曜日にすでに声明を出して「機関士に責任があった」と発表した。事故が起こってから丸一日経っていないのに、もうそんな結果を出しちゃっていいの?それよりなにより、もし機関士に落ち度があったとしても、こういうことが起こらないように、機関士というひとりの人間だけにこれだけ大きな被害の出る事故を起こす可能性のプレッシャーが100%かかってしまわないように、防御策らしきものが他にまったくとられてなかったのは、一体なんでなの?「そういうシステムを導入するのには資金がかかりすぎる」ってどういうことなの?「そういうシステムを導入」しなかった為に亡くなった人の命よりも、「そういうシステム」の値段の方が高いってことなの?


Metrolink社の幹部に投げたい質問はたくさんある。だけどいくら投げ飛ばしても、帰ってこない人たちがいるのだ。


事故というのはどこでもいつでも起こる可能性はある。だけれど、予防策をきちんととって防ぐことができたかもしれない事故は我慢できない。してはならない。
by cocopuff1212 | 2008-09-15 04:12