人気ブログランキング | 話題のタグを見る

PH4.4-7

Ka Nohona Pili Kai

京都とハワイは似ている。と思う。

気候も風土も食べ物も住んでる人もまぁ~っったく違うけれど、伝統と文化が普段の生活の中に息づいていて、例えば歩いていてふと角を曲がったところで生のとんでもない「生きている文化」に出くわしてしまう可能性のあるところが、京都とハワイに共通していると思う。

伝統や文化とは古いもので今ここにいる自分とは切り離されたもの、文化は教科書で読むもの博物館で観るもの、と思っている人もいて、けれどその片方で伝統を語り継ぎ文化に新しい息吹を送り込み続ける人たちも沢山いるところが、京都とハワイは同じだと思う。

私が住んでいた頃、ダウンタウンホノルルでは周期的に金曜日の4時ごろから4ブロック四方ほどを車両通行止めにしてHoolauleaが行われていた。ライブバンドありの屋台ありの、いわば歩行者天国のお祭りである。勤めていた会社はアロハタワーから1ブロック半のところにあり、Hoolauleaの日は締め切られて開かない二重の窓をも通してバンドの音楽が聴こえてきて仕事にならず、同僚と「あ~、もうやめやめ!飲みに行こう!」と繰り出したもんである。

そんなHoolauleaのあったある日、これまたPau Hana(Pau=終わる、Hana=仕事)気分の同僚何人かとチャイナタウンを歩いていたら、町角でウクレレのおじちゃんとギターのおじちゃんコンビがいかにもFriday Pau Hana~♪なハワイアンソングを歌っていた。みんなで立ち止まってしばらく聴いていたら、おじちゃんたちが何曲めかを歌いだした時に、すぐそばに立っていた若い女の子がいきなりその歌に合わせてフラを踊りだしたのである。おじちゃんたちと彼女は見知らぬ他人のようであったのだが、彼女が踊りだした時おじちゃんたちは満面の笑顔になり、周りの人はやんややんや。そしてその歌が終わると彼女は我々の拍手を受けて、おじちゃんたちと言葉をかわすこともせず、そのままそばにいた友人らしき女の子とその場を立ち去ったのであった。打ち合わせなしの、あまりにも自然な、そしてあまりにも感動的なひと時だった。

多分本人達にとっては「文化」なんておおげさな名前のついたもんじゃなくて、ごはんを食べるのも眠るのもフラを踊るのもハワイ語で歌を歌うのも、みんなおんなじレベルにあるものなんじゃあないかと思う。だけれどもちろんこの「文化」が大事にしなければいけないものであることは誰よりも理解して心に感じていて、愛しく思い、だからこそHoolauleaみたいな人の集まる時と場所があり機会があれば、ああやって自分達の中の「文化」を披露しているんじゃないだろうか。...と文化的では決してないワタシなどは勝手に想像する。

町角で普通のおじちゃんが歌う歌に合わせてジーンズでフラを踊る女の子。居合わせることができた感動は、たとえば高台寺・石塀小路あたりを午前中の早いうちに歩いていて、塀の向こうから三味線を練習する音が聴こえてきたりしたときの胸の高鳴りと似ている気がする。

京都とハワイ、私の一番お気に入りの場所である。



   Pä hanu mai ka pua ehu o ke kai
   E holu nape ana i ka lau kï
   Me he leo `a`ala i mäpu mai
   E heahea mau nei

   Aloha ë, aloha nö
   Aloha ka häli`ali`a mau
   He nani ë, he nani nö
   He nani ka nohona pili kai

   Lauele ka mana`o i ke aumoe
   Hia`ä i ka `ulaleo o ke kai
   Ka`iawe ka hä`upu aloha
   E ho`omälie mau nei

   He pilikana ka malu ulu niu
   Hei mai ana me ka pöhuehue
   A he wehi ho`i ko hi`ikua ë
   E kähiko mau nei

   Puana `ia no ke ehu o ke kai
   Ia hanu `a`ala o ke aumoe
   Moe a`e ke ala e `alo
   E ho`olale mau nei

   Aloha ë, aloha nö
   Aloha ka häli`ali`a mau
   He nani ë, he nani nö
   He nani ka nohona pili kai



     The spray of the sea comes as a breath
     Rustling the leaves of the ti plants
     Like a perfumed whisper scenting the air
     Ever calling to me

     Beloved, beloved indeed!
     Beloved is the sweet remembrance
     Beautiful, beautiful indeed!
     Beauty embodies that seaside home

     The mind wanders freely in the dark of night
     Wakeful from the spirit-like voice of the sea
     Precious images drift through my thoughts
     Always bringing a sense of peace

     The shade of the coconut grove is like family
     Embracing me like the morning glory
     Those who are gone become a thing of beauty
     An everlasting adornment to hold dear

     The spray of the sea recounts the story
     That perfumed murmur of the deep of night
     The pathway lies before us that we tread
     Beckoning us ever forward

     Beloved, beloved indeed!
     Beloved is the sweet remembrance
     Beautiful, beautiful indeed!
     Beauty embodies that seaside home



            -Ka Nohona Pili Kai 
              Keali`i Reichel & Puakea Nogelmeier        
by cocopuff1212 | 2008-03-04 04:32